フローティングライセンスサーバー運用マニュアル - オンプレミス版
オンプレミス版のフローティングライセンスについて、以下を説明します。
- セットアップ
- 運用
- ライセンスの利用状況を確認する
- ライセンスを更新する
- アンインストール
- トラブルシューティング
セットアップ
システム管理者が Next Design のフローティングライセンスサーバーをセットアップする方法を説明します。 フローティングライセンスサーバーのセットアップ手順は次の通りです。
- ダウンロード
- インストール
- コンフィグレーション
- ライセンスのアクティベート
- サーバーの自動起動登録
- ファイアウォールの設定変更
- 動作確認
複数のエディションをフローティングライセンスで運用する場合、エディションごとに異なるライセンスサーバーを用意する必要があります。
以降の手順で説明するコマンドの実行には管理者権限が必要です。
Windows の場合はコマンドプロンプトを管理者として実行して使用してください。
Linux の場合は sudo
または su
コマンドを併用してください。
1. ダウンロード
フローティングライセンスサーバーを構築するのに必要なファイルを Next Design のサポートページ からダウンロードします。
必要なファイルは、以下です。
- Windows
- Linux
- LexFloatServer-Win.zip
- NextDesignProduct.dat
zip ファイルをダウンロード後、次のようにセキュリティ保護を解除してからファイルを展開してください。
- zip ファイルを右クリックして [プロパティ] を表示します。
- [全般] タブの下部に表示される [セキュリティ] の説明を読み、右の [許可する] チェックボックスをチェックして [OK] ボタンを押下します。
- LexFloatServer-Linux.zip
- NextDesignProduct.dat
2. インストール
ダウンロードした zip ファイルを展開して、任意のインストール先フォルダに格納します。
- Windows
- Linux
- LexFloatServer.exe ・・・ ライセンスサーバー実行ファイル
- config.yml ・・・ コンフィグレーションファイル
- NextDesignProduct.dat ・・・ Next Design 製品識別データファイル
フローティングライセンスサーバーの実行には Visual Studio 2015 の再配布可能パッケージが必要です。 インストールされていない場合は、マイクロソフトのサイトからダウンロードして インストールしてください。
- lexfloatserver ・・・ ライセンスサーバー実行ファイル
- config.yml ・・・ コンフィグレーションファイル
- NextDesignProduct.dat ・・・ Next Design 製品識別データファイル
3. コンフィグレーション
フローティングライセンスサーバーの運用に必要な情報をコンフィグレーションします。
フォルダに格納した "config.yml" をテキストエディタで開き、以下のように編集します。
server:
port: {フローティングライセンスサーバーで使用するポート番号 }
licenseKey: {発行されたフローティングライセンスのライセンスキー}
productFilePath: NextDesignProduct.dat
auth:
admins:
- username: {ライセンス管理画面にサインインするユーザー名}
password: {ライセンス管理画面にサインインするパスワード}
Next Design 製品識別データファイル: "NextDesignProduct.dat" をライセンスサーバー実行ファイルと異なるフォルダに格納した場合、上記 productFilePath:
にはライセンスサーバー実行ファイルからの相対パスを指定してください。
4. ライセンスのアクティベート
ライセンスのアクティベートは、コマンドラインで行います。 オンラインでのアクティベート方法と、オフラインでのアクティベート方法について説明します。
- アクティベートは、ブラウザからアクセスするライセンス管理画面でも操作可能ですが、コマンドラインを使用した方が手順が簡潔であるため、以下ではコマンドラインでの手順を説明します。
- オンラインでのアクティベーション方法
- オフラインでのアクティベーション方法
以下のコマンドを実行します。
lexfloatserver -a
-
コマンドラインで以下のコマンドを実行します。
lexfloatserver -g --offline-request {オフラインアクティベーション要求ファイルのパス}
-
指定したパスにオフラインアクティベーション要求ファイルが生成されます。
-
オフラインアクティベーション要求ファイルをメールに添付し、ndsupport@denso-create.jp 宛にオフラインアクティベーション依頼のメールを送信します。
-
レスポンスファイルが返送されたら以下のコマンドを実行します。
lexfloatserver -a --offline-response={レスポンスファイル のパス}
5. サーバーの自動起動登録
フローティングライセンスサーバーの起動には、サービスの登録が必要です。 以下のコマンドを実行することでサービスとして登録され、サーバー起動時に自動的にフローティングライセンスサーバーもサービスを開始します。
- Windows
- Linux
lexfloatserver -i --service-name {登録するサービス名} --service-display-name {管理ツール上で表示するサービス名}
lexfloatserver -i --service-name {登録するサービス名}
6. ファイアウォールの設定変更
フローティングライセンスサーバーにアクセスできるようにファイアウォールを設定します。
- Windows
- Linux
- [Winodwsの設定] から [ネットワークとインターネット] を開きます。
- [Windowsファイアウォール] を開きます。
- [ファイアウォールによるアプリケーションの許可] を開きます。
- [別のアプリの許可] を押下し、[アプリの追加] ダイアログを開きます。
- [参照] ボタンを押下し、[LexFloatServer.exe] を選択します。
- [許可されたアプリおよび機能] のリストで [Floating license server] の [プライベート] と [パブリック] にチェックを入れます。
- [OK] ボタンを押下し、ダイアログを閉じます。
セットアップするサーバーでファイアウォールをお使いの場合は、コンフィグしたポート番号を受け付けるように許可してください。
7. 動作確認
フローティングライセンスサーバーが正常に動作しているか確認する手順を説明します。
サーバーとは別のマシンで Next Design を起動し、実際にライセンスが認証されることで正常に動作していることが確認できます。
- Next Design を起動します。
- Next Design のライセンス登録をしていない場合、[ライセンスの登録] ダイアログが表示されます。
(ライセンスが登録済の場合、後述のライセンス解除の手順に従ってライセンスを解除してから起動してください。) - [ライセンスの種類] の選択肢から [フローティングライセンス] を選択します。
- [ライセンスサーバー] の選択肢から [オンプレミス] を選択します。
- [サーバーアドレス] に、ライセンスサーバーをセットアップしたサーバーの URL を指定します。
- [ポート] に、ライセンスサーバーのコンフィグレーションで指定したポート番号を指定します。
- 必要に応じてライセンスサーバーへ接続できるようにシステムのプロキシ設定を変更します。詳しくはネットワーク管理者にご確認ください。
- [登録] ボタンを押下します。
- ライセンスサーバーが正常に動作しておりライセンスが認証されれば Next Design が起動します。
- [ヘルプ] > [ライセンスの管理] を選択し、[ライセンス管理] ダイアログを表示します。
- [ライセンス解除] ボタンを押下し、表示された確認ダイアログでOKを押下します。
- ライセンスが解除され、Next Design が終了します。
運用
ライセンスの利用状況を確認する
システム管理者は、ライセンスの利用状況をブラウザから確認することができます。 システム管理者が確認できる情報は以下です。
- ライセンスの現在の利用数 / 利用可能な最大数
- ライセンスのアクティベーション状況
- 現在ライセンスを利用しているユーザーの情報
- マシン名
- ブラウザを起動します。
- アドレスに [http://フローティングライセンスサーバーのホスト名:使用するポート番号] を入力します。
- コンフィグしたユーザー名、パスワードでサインインします。
ライセンスを更新する
ライセンス期限の延長や利用可能な最大数の追加などのライセンスを更新するには、以下の手順を実施する必要があります。
- Windows - オンライン
- Windows - オフライン
- Linux - オンライン
- Linux - オフライン
-
コマンドラインで以下のコマンドを実行し、再度アクティベートします。
lexfloatserver -a
-
コマンドラインで以下のコマンドを実行し、サービスを再起動します。
sc stop {登録したサービス名}
sc start {登録したサービス名}
-
コマンドラインで以下のコマンドを実行し、オフラインアクティベーション要求ファイルを作成します。
lexfloatserver -g --offline-request {オフラインアクティベーション要求ファイルのパス}
-
指定したパスにオフラインアクティベーション要求ファイルが生成されます。
-
(アクティベーションが解除された場合)サーバーセットアップ時に使用したオフラインアクティベーションのレスポンスファイルを使用して再アクティベートします。
lexfloatserver -a --offline-response={レスポンスファイルのパス}
-
オフラインアクティベーション要求ファイルをメールに添付し、ndsupport@denso-create.jp 宛にオフラインアクティベーション依頼のメールを送信します。
-
レスポンスファイルが返送されたら以下のコマンドを実行し、アクティベートします。
lexfloatserver -a --offline-response={返送された新しいレスポンスファイルのパス}
-
コマンドラインで以下のコマンドを実行し、サービスを再起動します。
sc stop {登録したサービス名}
sc start {登録したサービス名}
-
コマンドラインで以下のコマンドを実行し、再度アクティベートします。
lexfloatserver -a
-
コマンドラインで以下のコマンドを実行し、サービスを再起動します。
service {登録したサービス名} stop
service {登録したサービス名} start
-
コマンドラインで以下のコマンドを実行し、オフラインアクティベーション要求ファイルを作成します。
lexfloatserver -g --offline-request {オフラインアクティベーション要求ファイルのパス}
-
指定したパスにオフラインアクティベーション要求ファイルが生成されます。
-
(アクティベーションが解除された場合)サーバーセットアップ時に使用したオフラインアクティベーションのレスポンスファイルを使用して再アクティベートします。
lexfloatserver -a --offline-response={レスポンスファイルのパス}
-
オフラインアクティベーション要求ファイルをメールに添付し、ndsupport@denso-create.jp 宛にオフラインアクティベーション依頼のメールを送信します。
-
レスポンスファイルが返送されたら以下のコマンドを実行し、アクティベートします。
lexfloatserver -a --offline-response={返送された新しいレスポンスファイルのパス}
-
コマンドラインで以下のコマンドを実行し、サービスを再起動します。
service {登録したサービス名} stop
service {登録したサービス名} start
アンインストール
以下の手順を実行することでサービス登録が解除されます。
- オンライン
- オフライン
- コマンドラインで以下のコマンドを実行します。
lexfloatserver -u --service-name {登録したサービス名}
lexfloatserver -d
- コマンドラインで以下のコマンドを実行します。
lexfloatserver -u --service-name {登録したサービス名}
- フローティングライセンスのライセンスキーをメールの本文に添えて、ndsupport@denso-create.jp 宛にオフラインデアクティベーション依頼のメールを送信します。
ライセンスのアクティベートに使用したオフラインアクティベーション要求ファイルは破棄してください。
トラブルシューティング
ライセンスの認証に失敗する場合の原因と対処方法を説明します。
- フローティングライセンスのサーバーに接続できませんでした。
原因
-
サーバーアドレス、ポートのいずれかが間違っている
-
フローティングライセンスサーバーが起動していない
-
フローティングサーバーのファイアウォールがライセンスの認証を阻害している
-
プロキシサーバーがライセンスの認証を阻害している
発生条件
-
[サーバーアドレス]が[http://フローティングライセンスサーバーのホスト名]と異なる、もしくは、[ポート]がコンフィグで指定したポート番号と異なる
-
フローティングライセンスサーバーが起動していない
-
サーバーのファイアウォールの設定でフローティングライセンスのサービスが除外されていない
-
クライアントのプロキシの設定でフローティングライセンスサーバーのアドレスが除外されていない
対処方法
-
サーバーアドレスとポートに正しい値を入力してください。
-
フローティングライセンスサーバーを起動してください。 サービス登録で説明した手順を実施してください。
-
フローティングライセンスのサービスをファイアウォールのアプリケーションの許可で許可してください。 コンフィグレーションにあるファイアウォールの手順を実施してください。
-
ローカルのアドレスにはプロキシサーバーを使用しないか、フローティングライセンスサーバーのアドレスを除外してください。 動作確認の5の手順を実施してください。
- フローティングライセンスのサーバーでライセンスが登録されていま せん。
原因
-
フローティングライセンスサーバーでライセンスが登録されていない
-
登録したライセンスキーが間違っている
発生条件
-
フローティングライセンスサーバーでライセンス登録するための手順(-a)が実行されていない
-
登録したライセンスキーが間違っており、-a 実行時にエラーとなっている
-
ライセンスキーの登録が解除されている
対処方法
- フローティングライセンスのライセンスキーを確認し、アクティベーションの手順を実施してください。