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関連の多重度による設計漏れの予防

モデル間の関連に多重度を設定することで、必須とすべきモデル間の関連の設計漏れを予防できます。

メタモデルでクラス間の関連に対して多重度(データ数)の制約を設定できます。関連のデータ数を「1以上の複数」に設定しておき、リボンタブの [ホーム] > [モデル] > [エラーチェック] を実行すると、関連が未設定の箇所を検出できます。

ただし、エラーチェックは常にプロジェクト全体を対象に実行されるため、設計が段階的に進んでいくことも考慮して多重度を設定する必要があります。 例えば、全体の構造設計をしている段階であっても関数設計が必須(1以上の複数)と設定されていると、設計不足箇所として検出されてしまいます。

なお、多重度の制約に基づくエラーチェックの代わりに、エクステンションでモデル検証機能を開発すれば、設計中のモデルだけを対象に設計プロセスに則した独自の検証を実現することも可能です。

関連の多重度

多重度の選択肢と使いどころ

多重度の選択肢使いどころ留意点
0以上の複数(既定値)汎用的な関連です。後工程で設計される関連では、関連なしの状態を許容しておく必要があります。
0または1複数モデルを持たない関連に使用します。(同上)
1以上の複数
1
必ず設計すべき関連に使用します。後工程で設計すべき関連に使用すると、エラーチェックで過剰に検出されてしまいます。そのため、同一工程内で設計すべき関連にのみ使用すべきです。

多重度の設定可能箇所

所有関連、参照関連ともに多重度を設定できます。逆方向の参照関連にも設定できます。 例えば、アクターとユースケースの参照関連に対して、アクターもユースケースも互いに1つ以上の参照関連を必須とすることができます。

多重度の変更について

設計途中でメタモデルを改訂して多重度を変更しても設計情報(モデル間の関連)は変更されず元の状態が維持されます。 多重度を変更後にエラーチェックを実行することで不整合箇所を検出できます。